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水と化学の関係性 @tapt_

こんにちは。

ちょめちょめです。

 

本日は水と化学の関係性について解説していきます。

 

「水ビジネスについてhttp://tapt.hatenablog.jp/entry/2018/02/14/232757」←こちらも参考にしてみてください。

 

 

今や上下水道は我々の生活に欠かせないものになっています。

そんな上下水道の運営にも化学の力が活用されているのです。また、海水淡水化など、さらに大きな水資源問題への解決に向けても、化学は大いに貢献しています。また、半導体製造や原子力発電に欠かせない超純水も化学の力によって生み出されているのです。

 

上水道と伝染病の戦い

江戸時代末期頃、死者が10万人を超える規模のコレラの流行が何回もありました。東日本大震災の死者・行方不明者が2万人なので、伝染病の恐ろしさが分かると思います。

水道は1888年に横浜に初めて敷設されました。東京、大阪、神戸、広島、名古屋など主要な都市への供給が行われるようになった1910年でも、給水普及率は4%程度にすぎませんでした。しかし、これによってコレラの流行があっても、死者数は数千人規模にまで減りました。ところが、当時の上水道は沈殿濾過のみの処理だったので、上水道を原因とする集団赤痢が起るようになりました。

これを防いだのが、上水道への塩素添加です。東京、大阪では、1922年から開始されました。日本で塩素を併産する電解法ソーダ工業が始まった直後です。ちなみに水酸化ナトリウムも電解法によって生まれました。電解法には、さらに細かく隔膜法やイオン交換膜法などに分類できますが、これについて語り始めると話が逸れてしまうので、割愛します。

この分野では、大阪ソーダなどが目立つ存在です。

 

上下水道と化学の関係

上水道の源水は、沈殿池、濾過器を通過することにより、浮遊物が除去されます。この際、凝集剤として硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウムが使われます。

※凝集剤:コロイド粒子を凝集させるために加える物質。浄水工程で、水道原水中のにごり等を除去するためなどに用いられる。

※コロイド粒子:通常は溶解しない高分子化合物や金属などが、小粒となって溶媒中に均一に分散した状態。

続いて、塩素殺菌が行われます。大都市の大きな浄水場では液体塩素も使われますが、多くは次亜塩素酸ナトリウム(塩素と苛性ソーダを反応させて作る)を使っています。最近では、上水道の味や臭いを改善するために、オゾン殺菌の導入が拡大しています。

その後にもう一度濾過され、圧力をかけて配水されます。この時も雑菌が繁殖しないよう、塩素が加えられます。

一方で都市部の下水道や工場排水処理では、高分子凝集剤を使い浮遊物の除去を行っています。家庭用の下水道配管に塩化ビニル樹脂が使われているのは、我々もよく見かけると思います。その一方で、上水道パイプは多量の水が流れるので、圧力がかかるため、プラスチックパイプはあまり使われていません。

この分野では、多木化学、大明化学工業、東ソー、信越化学工業などが目立つ存在です。

 

逆浸透膜装置

逆浸透膜装置とは、水は透過させるが、水に溶けている物質を透過させない半透膜の溶液側に圧力をかけることにより、逆側に純水が得られる仕組みの装置です。1980年代に逆浸透膜は工業化しました。

現在では、海水淡水化や排水の再利用や半導体製造工程などで、超純水の製造に使われています。

この分野では、東レ旭化成栗田工業などが目立つ存在です。

 

 

いかがでしたでしょうか。

我々の身近なところにある「(飲み)水」ができあがるまでの道程にも長い歴史があるのです。

世界中のあらゆる企業が参入している通り、水に関するビジネスは将来的が大いにあります。

そんな水ビジネスを化学という視点で見てみると面白いかもしれませんね。

 

本記事は以上です。